PIXAR
Pixar はアニメスタジオのpixarの成長過程を資金の面から描いた本です。
読むまでは、アニメスタジオのオーナーというスティーブ・ジョブズの一面が見れるかな?くらいの思いでしたが、読み進めてみるとエンターテイメントビジネスと他のビジネスの違いに言及していたり、日本のアニメビジネスとは異なるアメリカのアニメビジネス環境について書いてあったりととても面白く読むことができました。
僕はアニメーションのビジネスの側面に関心があるので、本書に書いてあったアメリカのアニメビジネス環境と日本のアニメビジネス環境を比較していこうと思います。
アニメを出すスタジオの数です。日本のアニメスタジオは数え切れないくらいあります。背景専門などのスタジオもありますが、元請けスタジオだけでも相当料あります。これが日本のアニメの多様性を生んでいるのだと思います。
一方のアメリカはディズニー1強です。ユニバーサルスタジオでアニメを作っているドリームワークスはディズニーから独立したスタジオです。
ついでに言うと、当時独立系スタジオだったルーカスフィルムが作ったクローン・ウォーズを制作したポリゴン・ピクチュアズは日本のスタジオです。
このような自体になった理由は、最初期にアニメに参入したディズニーが自社でアニメーターを育成し好待遇で抱える構造を作ったことでアニメーターを育成する体力の無いスタジオがアニメに参入するのを阻止したのだと思います。
一方日本では初期に商業アニメを作っていた虫プロから独立した人々が多くのスタジオを作っていきました。(京アニ、ProductionIG、PA Works、etc)
また、製作委員会という金銭的リスクを分散する仕組みを作ったことで数多くのアニメを作れる環境が出来上がりました。
アメリカでは制作費をスタジオが負担することで、スタジオがより多くのリターンを得て成長することを目指します。
本書でも、pixarが自社で制作費を出すために株式公開を目指す過程が面白く書かれています。
支離滅裂な文章になってしまいましたが、アニメーションを徹底的にビジネスの側面から描いたこの本はいろいろなことを考えるきっかけになると思います。
ビジョナリーカンパニー 時代を超える生存の法則
ビジョナリーカンパニーを読みました。
インターネット時代に適応するのか疑問に思う箇所もありましたが、概ね納得のできる内容でした。
ビジョナリーカンパニーの条件として多くの条件が挙げられていましたが、深く共感したのは次の2つです。
- 理念重視
- 人材の育成システム
理念重視は当たり前すぎることですが、本書で言及されているほどしっかりと重視する企業はあまりないのではないかと思いました。
具体的には給与制度、採用戦略に理念を反映させ地道に企業理念を守ることで企業文化にしています。
理念が空文化しないことで、その点に魅力を感じる企業文化に適合した優秀な従業員が集まる。そして企業文化が強化されるという好循環があるのではないかと思いました。
ビジョナリーカンパニーの中ではこのことをカルトのような企業文化と表現しているのだと思います。
次に人材育成システムです。
長く続くビジョナリーカンパニーは社内で後継者を継続的に育てる仕組みが整備されていると書いてありました。
日本のビジネスパーソンは継続的に学ばないという意見をよく聞きますが、ビジネスパーソンが学ぶ手段や学んだことに報いる仕組み、システムが整備されていないのかなと思いました。
ビジョナリーカンパニーを読んだあと、自分の通っている大学がビジョナリーカンパニーになるための施策について考えてみましたが結構楽しかったです。機会があれば書こうと思います。
C#でコンソールアプリを作成。
内定先で主流で使われている言語で何か作りたいな、と思い友達がC#なら教えられると言っていたのでC#で何か作ってみることにしました。
そしてルーレットを作りました。
ルーレットといっても0から9までの数字を3つ出して2つそろってるか3つそろってるかを判定するだけのものですが。
それだけだとつまらないので、所持金を設定してルーレットを回すたびに任意の金額を掛けられるようにしました。そろった数によって掛け金が増える仕組みです。
C#は初めてだったので変数のスコープの存在に戸惑いました。
「世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」を読んでみて
世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた(以下「MBA50」)を読んだみました。読むきっかけはkindle unlimitedのおすすめです。
もともと、ベストセラー書や名著を図解で解説したり要約している本に関しては「オリジナルを読めばいいのに」と思い魅力を感じませんでしたがMBA50はとても面白く読むことができ、読む意義のある本だと思いました。
まず、前書きに共感しました。
前書きでは、日本人のビジネスパーソンがビジネス書などを通じた学びをしないことへの危機感がつづられていました。
まだ社会人ではないので実感はできませんでしたが、これから社会人になる者としてこれまでとは異なる学びの重要性は感じることができました。
本編では50冊の本の概要がそれぞれ3~5分程度で読める分量でまとめてありました。
どの本の概要も、主張したいことが分かりやすいように書かれていることに加えて、その本自体を読んでみたいと思えるように書いてありました。
著者本人のエピソードや著者が独自に当てはめた日本の事例も概要を読みやすく、そして面白くするのに役立っていたように思います。
ビジネス書は、興味をそそるタイトルで新しい本が次々と出てきており「結局何を読めばいいのか分からない」状態になっていましたが、MBA50は読むべき本の指針を与えてくれました。
20代の前半のうちに50冊すべてを読み込みたいと思います。
世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた
- 作者: 永井孝尚
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/04/24
- メディア: 単行本
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Yahoo,LINE経営統合
YahooとLINEが経営統合を目指すという報道がなされました。
以前、「ソフトバンクがLINEの買収を目指すのでは」といった趣旨の記事を読んでいたのでとうとう来たかというのが率直な感想でした。
とはいえ、それによってどのような影響があるかなどはあまり考えてこなかったのでこの機に考えてみようと思います。
Yahoo!のユーザーとLINEのユーザーを両方抱えることで、ユーザー数で日本のほかのIT企業から1歩抜きんでた存在になることになります。Yahoo!とLINEはユーザーの年齢層が異なるそうなので比較的だぶりは少ないのではないでしょうか?
QR決済におけるシェアも高まります。もし、ペイペイとLINEpayが統合されたら他のQRコード決済は勝ち目がないように思えます。
2サービスが統合されたら独占禁止法に抵触するという記事が日経新聞にありましたが、その辺はどうするつもりなのでしょうか?
次にデメリットと課題です。
デメリットの一つとしてはこれも日経新聞からですが、新会社が韓国ネイバーとソフトバンクが50%づつ出資する形になる模様で、たとえソフトバンクの連結子会社になったとしても意思決定に時間がかかるようになるのではないかというものです。
課題は、経営統合を果たしたとして、どのように統合を行うかという点です。
両社は類似サービスが多く、どちらかに統一するのか併存しながらリソースを共用するのかはまだ分からない状況です。どちらも、独自のポイントやサービスによって自社サービス内でユーザーの行動を完結させようとしており、相互にユーザーを誘導しあうというのは現実的はないようにおもいます。
しかし、もし、ソフトバンクがなりふり構わず通信子会社のソフトバンクからlineまでを束ねたサービスを打ち出していったら通信事業への進出を目指す楽天にとって大きな脅威になると思います。
株式市場は、楽天が下げたのは当然として全体的に資金の移動があったように見えました。僕のポートフォリオは2%ほど下がりました。
なれる!SEシリーズ
夏海公司著 電撃文庫刊のなれる!SEシリーズ(全13刊)について(構成も何も考えずにだらだら)書きます。
まずはなれる!SEシリーズの概要について。
いわゆるお仕事もののライトノベルです。主人公の仕事はタイトルにあるようにSE。冒頭で新卒入社したシステム会社の新卒社員が自分一人であると気付くシーンから始まります。
冒頭シーンから分かる通り、(場合によってはタイトルから分かる通り)ブラック企業で主人公が必死に働く物語です。主人公と同じベンチャーSIerに内定している身としては、書いてある内容が全く人ごととは思えずに内定者の間でホラー小説と呼んでいました。
あまりのブラックさに読んでいて途中で辛くなることもありましたが、最終的には主人公の調整スキルとなり振り構わぬ他力本願で解決に導く様は、ブラックであったとしても働いてみたいという危険な幻想を抱いてしまうレベルで爽快です。
そして、このシリーズ(と作者が同じガーリーエアフォース)の最大の魅力が巻数をまたいだ壮大な複線です。
具体的には1~10巻でずっとまいてきた伏線を11巻で回収する感じです。そして伏線を伏線と感じさせなくする技術がすごいあると思います。
ここから先はネタバレを含みますが、個人的に一番燃えたのは最終決戦で今までの最大の理解者であり最大の味方であった存在がことごとく敵に回り、今まで敵だった存在がことごとく心強い味方になる展開です。ライトノベルでこの展開はあまり見ないと思います。そして梅林がかっこいい(最初はかませ犬っぽかったのに。見事なツンデレにクラスチェンジ)
最後に、なれる!SEシリーズ。基本情報技術者の勉強にもなります!
少し言いすぎました。しかし、テキストで勉強した内容がストーリーの中で出てくることで、知識が生きた文脈の中に放り込まれ、知識が定着した部分は確かにあると思いmす。実務経験の疑似体験ですね。
作者が元SEでSEの仕事やネットワークエンジニアリングの知識に関しては割と正確な描写が行われています。
取引記録
IGポート新規購入。
シャープ売却(購入単価1188円)。
を行いました。
KADOKAW、東レの追加購入は事前に決めていた水準より株価が下がったことによる買い増しです。
みずほFGは高配当のディフェンシブ銘柄を増やしておきたいと思い追加購入をしました。
IGポートは以前から買いたいと思っていた銘柄です。
事業内容は映像制作、版権管理、出版です。アニメ制作会社です。宇宙戦艦ヤマト2199、2202、サイコパス、攻殻機動隊などの製作を行っており版権も持っています。
売り上げ全体の半数を版権収入が占めている東映アニメーションほどではありませんが、アニメ制作会社の中で知的財産権を活用した安定経営ができている会社なのではないかと思います。
ここ数期では赤字になっていることも多いですが、大型のCGアニメ制作やネットフリックスとの包括契約が影響しているのだと思っています。悲観視はしていません。
具体的には大型CGアニメは製作期間が長期化する一方でほとんどのコストを製作序盤のCGモデル製作に充てるらしく一時的な支出超過になりやすいと予想できます。
また、IGはネットフリックスとの包括契約を結び多くの作品をネットフリックスオリジナル向けに製作していますが、ネットフリックスは料金を完成品と引き換えに支払っているため完成するまで売り上げに計上できず赤字になっているのではないかと思います。(下請けの多いスタジオであれば短いスパンで支払いを受けられる。元受けの場合は従来の製作委員会方式がどのタイミングで支払いを行っていたのかを調べていないので何とも言えない)
ネットフリックスの後払い問題に関しては売り上げには一時的な影響が出るでしょうがバランスシート上では仕掛中といった項目で計上されているものだと思います。
最後にネットフリックスとの複年契約によって長期的な視点で人材育成や製作環境改善に取り組んでいるために赤字になっている可能性も考えられます。
最後のシナリオが真実であることを願っています。
シャープの売却は含み益が30%を超えたことによる判断です。
シャープの値上がりを受けて調べてみましたが、2期連続で黒字達成という以外に好材料は見当たりませんでした。経営再建に成功したと見られたことによる相場なのでしょうが過熱しすぎなようにも感じます。
みずほ銀行の評価も見ましたが、すでに目標株価に達していたので売却を決めました。
シャープが高配当銘柄であれば売却は迷ったでしょうがシャープは配当なしなのであまり迷いませんでした。
10月末時点での成績は約プラス9%でした。
全体的に満遍なく上がっている感じです。このうちどの程度が日銀の介入によるものなのかが少し気になります。