ソフトウェア開発者の人生マニュアル を読んでみて
ジョン・ソンメズ著「ソフトウェア開発者の人生マニュアル」を読み終わりました。
「ソフトウェア開発者はどんな人生を歩むのだろう?」という疑問から手に取った本書でしたが、思いのほか役に立つ内容でした。
内容は履歴書の書き方や転職、社内政治、会社勤めかフリーランスかなど働き方に関するものから、エンジニアとして勉強を続ける重要性、生産性の上げ方、さらには体の鍛え方、不動産投資のやり方から恋愛に関することまで、正に人生マニュアルと称するにふさわしい内容でした。
個人的には働き方に関するものは実感が湧かなかったり(そもそも学生であることに加えて本書の働き方はアメリカの雇用慣習を基礎に置いていますので)したものもあったのですが、それでも働くようになったらもう一度読んでみようとは思えるくらいの説得力はありました。
もちろんすぐにでも実行しようと思う内容も多くありました。
その最たるものはポモドーロテクニックです。本書の訳者あとがきでは翻訳者もこのテクニックを使って翻訳を行なったと書いてありました。
ポモドーロテクニックとは、25分をひとかたまりにして、1つのタスクを行い、1週間で行えるタスクをその塊で管理する(付け焼き刃の知識を思い出しながら書いてあるので気になるかたは信頼の置けるソースに当たってください)というものらしく、是非取り入れてみようと思いました。
また、この本は非常に公平な書き方をしてあり好感が持てました。
どういう点が公平かというとすべてのアドバイスについて各選択肢における利点と欠点を表でまとめてあったり、著者がどのような書籍から影響を受けてきたかなどを巻末にコメント付きで列挙している点などです。極めつけは著者自身がテクニックを駆使して楽して成功者になったわけではなく、人並みに失敗もしてかなりのハードワークの末に現在の成功を収めたという事実を隠すことなく書いている点です。
「ソフトウェア開発者の人生マニュアル」はソフトウェア開発者のみならずすべての労働者にとってためになる本だと思いました。
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